JA新潟中央会・各連合会は29日、合同臨時総会を新潟市で開いた。2021年度の事業計画や予算を決定した。21年度は第38回JA新潟県大会決議実践の最終年度であり、第39回大会開催の年となるため、県内JA、中央会、連合会が一体となって自己改革の成果を上げていく。また、JAグループ新潟として、組合員の声を踏まえながら「不断の自己改革」を実践していくことを柱とした特別決議を採択した。
・米需給安定と園芸振興重視
新型コロナウイルスの感染防止のため、総会は非公開とした。新潟中央会・各連合会の今井長司会長が記者会見を開き、事業計画などについて説明した。
新潟中央会は、米の需給と価格の安定を最重要課題と位置付ける。需要に応じた生産と水田フル活用に取り組み、生産目標の達成に向けて主食用から非主食用への転換を推進する。また、園芸生産を拡大するとともに、JAの担い手支援体制の整備・拡充、農業経営支援活動を強化していく。
今井会長は「米を取り巻く状況は厳しいが、県や国の交付金を活用しながら飼料用米などに転換してもらうよう生産者に説明していきたい」と意欲を示した。
・ICTで生産拡大
JAバンク新潟県信連は、第17次中期経営計画の重点実施事項として掲げる取り組みを完遂し、安定した利益還元などを通して事業変革の取り組みを進める。
JA新潟厚生連は今後も地域への医療提供を継続するため、各施設の果たすべき役割や将来像を見据え、規模の縮小などを含めた機能の見直しを検討する。
JA全農にいがたは、契約栽培の拡大や販売力強化に取り組む。営農支援では、低コスト・省力生産技術の推進や情報通信技術(ICT)を活用した取り組みを強化。生産基盤の維持・拡大につなげていく。
JA共済連新潟は、21年4月に改訂する医療共済の案内や3Q活動の継続を通じて、組合員・利用者の複数分野加入の促進などを目指す。
不断の自己改革決議 JA新潟中央会・各連合同臨時総会/21年度の事業計画などについて説明する今井会長(29日、新潟市で)