【えちご中越】岩塚製菓と農業法人ファームリンクル、JAえちご中越は3日、長岡市岩田地区にある天神谷の棚田55アールで「自然栽培米」の田植えセレモニーを開いた。9年目となる「自然栽培米」プロジェクトの一環。耕作放棄が進む中山間地で、付加価値の高い米作りに取り組んでいる。
肥料や農薬を使わず地力と稲の生命力による自然栽培で、強い稲作りと高品質米の生産を目指す。
同プロジェクトは次年度の種もみ、もみ殻やこぬかなどのぼかし肥料の材料を全て、この棚田由来にこだわっている。移植時に根が傷付きにくいポット苗を導入し、高温や雑草に負けない丈夫な稲を作る。農薬を使わないため、チェーン除草やカルチベーターを使った除草で管理をしている。
この日は手植え、歩行型田植え機、田植え機で「コシヒカリ」の苗を植えた。手植えは、岩塚製菓の新入社員や関係者が担当。昨年から「お米の仲良し企業」の一員として、原材料の米に触れる恒例行事となっている。泥にはまりながらも、助け合いながら作業をした。
JAの丸山健司専務は「生産性が低い中山間地でも、付加価値のある米作りで生産者の所得確保を狙う。順調な稲の成長と、豊作に期待したい」と話した。
収穫までは、JAこしじ営農センターの職員とファームリンクルが管理。岩塚製菓がホームページや直売所で販売する。
写真説明=助け合って作業を進める新入社員ら(新潟県長岡市で)
R7.6.10 日本農業新聞掲載記事
JAえちご中越