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伝統の茶摘み 小学生が体験
新潟市立新関小

 【新潟かがやき】JA新潟かがやき管内にある新潟市立新関小学校の3年生13人は5月上旬、総合学習の一環で、茶摘みと手もみ製茶を体験した。「小口手摘製茶法伝承の会」のメンバーから指導を受け、茶の新芽5キロを摘み取った。

 同市秋葉区小口地区は明治から昭和初期にかけ、手もみ製法による茶葉の生産が盛んだった。稲作や石油開発など他産業の発展に伴い衰退し、茶農家23戸は全て廃業した。

 同会は、先人の苦労を知ることや、製茶技術を後世に伝えることを目的に設立。26年前から毎年、わずかに残る茶畑で、同校の茶摘み・製茶体験を受け入れている。

 この日は、会のメンバー15人が体験の準備や指導に当たった。初めて茶摘みをした児童は「シャインマスカットの匂いがする」と話した。

 摘み取った茶葉は60秒間蒸気に当てた後、炭火で温めた「焙炉(ほいろ)」の上でもんだ。茶は完成後に学校へ届け、児童は自ら摘んだ茶を味わう。同校の来客用にも使われる予定だ。

 同会世話人の渡辺與志和さん(79)は「産業として茶摘みをしていた世代が引退していく中、小口のお茶を通じたつながりを大切にし、伝えていかなければとの思いで活動を続けている」と話した。

 

 

写真説明=茶摘みを体験する児童(新潟市秋葉区で)

R7.5.25 日本農業新聞掲載記事

JA新潟かがやき

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