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西洋梨 防げ褐色斑点病 SSの効果的な使い方学ぶ
ノズル・吐出圧力最適化を JA新潟かがやきしろね果樹部会

 【新潟かがやき】JA新潟かがやきしろね果樹部会は3月中旬、初めての試みとして、「セイヨウナシ褐色斑点病」の対策研修会を新潟市南区で開いた。スピードスプレヤー(SS)防除基礎研修会も同時開催。西洋梨「ル レクチエ」の産地にとって重要課題である同病の対策について、より効果的な防除を実践するために企画をした。

 生産者、新潟県園芸研究センター、新潟農業普及指導センター、メーカー、JA職員ら約30人が参加した。

 普及指導センターは、病虫害のリスク管理について①病害虫の存在②好適な環境③作物の弱点――の要因が重なると病害や虫害が発生すると説明。病害の伝染経路や薬剤散布のタイミングなど、多角的な防除対策の考え方を伝えた。

 園芸研究センターは、実証結果を踏まえて説明。「SSは、果樹の防除作業に欠かすことのできない自走式噴霧機。しかし、現状の使用方法では散布の死角が多く、期待通りの防除効果が得られていない」と指摘した。

 機種によって異なる性能と、生育段階によって変わる樹体や園地の状態を考慮した上で「ノズルや吐出圧力、送風量、走行方法を最適化することが重要性だ」と解説した。

 座学の後は、JA白根農機センターの川又浩市センター長が、標準ノズルと広角ノズルを付けたSSを使って実演。参加者は、飛沫の広がり方や到達距離が違うことを確認していた。

 JA集出荷施設フルーツフラワーしろねの中村啓一営農指導員は「基礎的な内容の研修会だが、案外実践できていない部分も多いと思う」とし、「今回の研修を、初心に返って念入りに準備を整える機会にしてほしい」と呼びかけた。

 

写真説明=SSの実演で散布状況を確認する生産者(新潟市南区で)

R7.4.8 日本農業新聞掲載記事

JA新潟かがやき

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