【えちご中越】JAえちご中越管内の柏崎・刈羽地区で、新潟県のブランドイチゴ「越後姫」の出荷が本格化している。1月下旬から2月上旬、4月上旬から5月上旬がピークで、出荷量は平年並みの22トンを見込む。
出荷は12月中旬から始まり、6月下旬までを予定する。
柏崎市のふるさと納税の返礼品に選ばれ、県内市場を通じて県内スーパーなどに出回る。「愛菜館」をはじめとするJA農産物直売所でも販売する。
「越後姫」は冬でも栽培できるイチゴとして、6年の育成期間をかけて1996年に誕生した。大粒でみずみずしく、ほど良い酸味と強い甘味が特徴だ。
同地区では、5人がビニールハウス約73アールで高設栽培をする。ハウス内は温度調節がしやすく、高設栽培は培地が地面から1メートルほど離れ、専用の培養土を使うことからセンチュウなどの土壌病害のリスクを軽減できる。
夏の高温で定植が遅れたが、定植後は地区全体で小まめな換気を徹底し、生育適温の18~25度を維持。その結果、花粉交配用のミツバチも活発に飛び回り、受粉率が向上して着果が安定した。
着果後は日照量が少ない分、時間をかけて色づき、甘味の強いイチゴに仕上がった。
(株)ファームくじらなみの従業員ら7人は、一粒一粒を丁寧に摘み取る。同社の小鹿翔子さんは「口いっぱいに甘さが広がる越後姫を、ぜひ手に取ってもらいたい」と話した。
写真説明=イチゴ「越後姫」の収穫を喜ぶ従業員(新潟県柏崎市で)
R7.1.19 日本農業新聞掲載記事
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