【新潟かがやき】新潟市北区にある敬和学園高校の2年生が11月下旬、育てた豚を出荷した。命について考える授業の一環で、学年プログラム。JA新潟かがやき管内の養豚農家が生後4カ月の2頭の豚を9月に貸し出し、生徒が2カ月間育てていた。
同校で豚を育てる取り組みは2017年に続き2回目。同市南区白根地区の養豚農家、小林勝さんが子豚を貸し出した。同校卒業生の保護者という縁で、17年も協力した。
出荷する豚を確かめた小林さんは「生徒がよく世話をしたからだと思うが、豚が人に慣れている。気温が高めだったこともあり、大きく育った」と話した。
豚の飼育を学年プログラムに取り入れた目的について、2年生の担任・冨井愛教諭は「他の命によって、自分の命が生かされていることを学んでほしい」と話す。
育てたのは2年生170人と学生寮に住む生徒。手づくりの豚舎の清掃と水やりは1日2回、給食の残りや野菜くずを与え、当番制で全員が世話をした。9月に60キロ程度だった2頭は2カ月で120~150キロに成長し、無事出荷を迎えた。
2頭は生徒らに見守られながら運搬車に乗り、同校を後にして出荷先へ向かった。学生寮に住む1年生の生徒も駆け付けた。見送った2年生は「命を頂くということを実感した。これから食べる時は豚肉を残さないようにする」と話した。
写真説明=運搬車に乗り込む豚を見守る生徒ら(新潟市北区で)
R6.12.4 日本農業新聞掲載記事
JA新潟かがやき