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ポット苗で強い稲作り 除草作業の軽減、高付加価値へ
自然栽培米プロジェクト
JAえちご中越など

 【えちご中越】岩塚製菓(株)と農業法人の(有)ファームリンクル、JAえちご中越が共同で実施する「自然栽培米プロジェクト」は4月下旬、育苗箱に「コシヒカリ」の種もみをまく作業に取り組んだ。今年から全てポット苗で育苗し、雑草に負けない強い稲作りを目指す。

 2024年産の栽培面積は昨年同様の55アール。自然栽培米では雑草対策が生育の鍵を握る。一昨年、昨年と一部の苗を試験的にポットで育苗したところ、雑草に負けにくい強い稲に育ったため、今年から全てポット苗に切り替えた。

 ファームリンクルではポット苗専用の播種(はしゅ)機などを導入し、ポット苗の育苗箱236枚に約1時間かけて種をまいた。播種後の育苗箱は、ファームリンクルやJAの職員らが圃場(ほじょう)に並べた。

 育苗予定日数は約40日。被覆資材などで温度管理に気を配り、露地育苗で土壌の栄養分を取り込みながら、4、5葉程度まで育つ見込みの6月第2週ごろに田植えをする。

 ファームリンクルの内藤章次代表は「ポット苗の導入は除草作業の軽減になる。昨年は異常高温も乗り越えて、1等米比率93%と高品質米を生産することができた。今年も期待したい」と話した。

 同プロジェクトは8年目。耕作放棄が進む中山間地の長岡市岩田地区の水田で「付加価値の高い米づくりで現状に一石を投じよう」と、地元の3団体が協力して取り組んできた。生産した米は、岩塚製菓がオンラインなどで販売し、好評を得ている。

写真説明=育苗箱を並べる関係者ら(新潟県長岡市で)

R6.5.4 日本農業新聞掲載記事

JAえちご中越

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