【新潟・みなみ魚沼】わら細工の技術を継承するため、みなみ魚沼ワラ工部会は「ワラ工講習会」を南魚沼市で開き、10人が参加した。
同部会は正月用のしめ縄飾りや草履、腰みのなど、さまざまなわら細工品を製作し、出荷・販売をしている。近年、会員の高齢化により後継者不足が懸念されているため、新規生産者募集を兼ねての講習会とした。
機械化できない技の継承は、常に課題となっている。2023年度は反復して学ぶことができるよう、3週連続で講習会を開いた。1月下旬の最終日は、部会員4人が講師を務めた。
わら細工は座位で足や膝を駆使して作業するため、足腰に負担がかかりやすい。「悪化させると作業に支障が出る」という不安の声があったことから、今回はその負担を軽減する方法を紹介した。
講師が実際に使っている万力という工具を利用した方法や、自作の板と金具を利用した方法を紹介。参加者は試しながら、自分に合う方法を模索した。
参加者はわらを巻き上げる角度や指の置き方など、きめ細かに講師から学んだ。四苦八苦しながらもしめ縄を完成させると、笑顔を見せていた。
しめ縄の製品は、全長が20センチから200センチのものまであり、サイズが大きくなるほど製作に集中力と技術が必要だ。部会は今後も講習会を随時開き、匠(たくみ)の技の継承と部会員の技術向上を目指す。
写真説明=万力を利用した方法を教わる参加者(新潟県南魚沼市で)
R6.2.15 日本農業新聞掲載記事
JAみなみ魚沼