【新潟・北魚沼】JA北魚沼やぶかみなす生産組合は、今シーズン3回目の圃場(ほじょう)巡回を行った。生産者やJA、関係機関の職員22人が参加。魚沼市薮神地区の在来種「深雪なす」の生育状況を確認し、技術向上のために情報を共有するのが目的だ。
同組合は12人が所属し、うち4人は栽培3年以下。圃場巡回などの勉強会を定期的に開き、サポート体制を整えている。
「深雪なす」栽培歴2年の清塚晃穂さん(29)は「今年は雨が足りないため、例年より小まめにかん水をするよう指導を受けていた。おかげで収量を確保できている。これから甘味が増す時期。シーズン後半も気を引き締めて取り組みたい」と話した。
「深雪なす」は昔から栽培されてきたが、1970年代に生産組合が組織された。名前は仲卸業者と生産者が話し合い、雪国ということもあって「深雪」と名付けたという。
にいがた在来作物研究会の小田切文朗会長は「ここまで形のそろった美しいナスができるのは、生産者が優良な系統をしっかり選別し、大事に栽培してきたから。これまでの生産者と、引き継いだ生産者の努力によるもので、誇れる在来品種だ」と話した。
JA花き園芸センターの角屋喬文さんは「今後も適切に検査をし、高品質な深雪なすを多くの消費者へ届けたい」と話した。
写真説明=深雪なすのほ場巡回の様子
R5.9.21 日本農業新聞掲載記事
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