【新潟市】新潟市北区の豊栄病害虫防除協議会は8月上旬の5日間、無人ヘリコプターによる水稲の病害虫共同防除を行った。いもち病とカメムシ被害への対策を主な目的に、毎年実施。2023年産米の品質向上を目指し、一体で取り組んだ。
生産者と同協議会を構成するNOSAI新潟、新潟市北区、JA新潟市などから延べ約380人が参加した。
無人ヘリは小回りが利き、飛行に水田の大小を問わない。薬剤の飛散が少なく、効率的に散布作業ができる。
防除には延べ80機とドローン1機を使った。無人ヘリの機体両脇にそれぞれ8~16リットルの薬剤タンクを装着。稲の上空3~4メートルを飛ばし、薬剤を水田約1940ヘクタールに散布した。
作業は例年同様、早朝に行い、交通整理員を配置して事故防止に努めた。操縦するオペレーターと合図担当者は風向きなどを考慮し、畑や果樹、有機栽培園地に隣接する場所では特に慎重に散布した。
JA営農経済部の山崎俊文部長は「連日の猛暑の中、作業員の散布作業時の危被害防止と、安全な飛行による適切な防除に注意を払った。最近はドローンによる個人防除も増えてきたが、無人ヘリによる共同防除の有利性、利便性を生かし、大切な稲を病害虫から守りたい」と語った。
写真説明=無人ヘリを操縦するオペレーター(新潟市北区で)
R5.8.29 日本農業新聞掲載記事
JA新潟市