【新潟・北魚沼】魚沼花き園芸組合は、生み出したユリ切り花ブランド、「LY Lily(エルワイリリー)」シリーズに、7月から新規格として「LYザンベジ極」を加えた。シリーズの特徴である「最初から最後までつぼみがゆっくり咲き、長く花を楽しめる」に加え、ボリューム感のあるものを選別。ブランド力強化を狙う。
新設した「LYザンベジ極」は、市場から人気の高い真っ白な花びらの「ザンベジ」に薬剤処理を施した「LYザンベジ」の新ブランドとして売り出した。「ザンベジ」は薬剤との相性が良く、効果が発揮しやすいことや、産地内の生産量が多いことも背景にある。
「LYザンベジ極」の球根は、平均より大きい直径20センチ以上を使って栽培。その中でも特にボリューム感があり、つぼみが5、6輪付いたユリを選別して箱詰めする。見た目のインパクトが強く特別感を味わえる。初年度の売り上げは1600万円を目指す。
生産者の八木慎太朗さん(35)は「ユリの魅力は咲く前から楽しめること。つぼみが膨らみ、ゆっくりと大きな花を咲かせる様子を楽しんでほしい」と笑顔を見せる。
花き園芸センターの五十嵐大輔販売係長は「今後、予約相対の提案などで新規格を売り出していく。産地やブランドのPRに加え、生産者のモチベーションにもつなげたい」と話した。
「LY Lily」は2020年にデビューし、23年5月に商標登録。JAうつのみや(栃木県)、JAにいがた岩船切花部会荒川支部(新潟県)の他、JA津南町(同)とも連携を始めている。
魚沼花き園芸組合のオリエンタルユリ共選部会では23年度、生産者30人がユリ全体の25%に当たる約5万ケース(約100万本)を出荷する予定だ。
写真説明=「LYザンベジ極」を紹介する花き園芸センター職員(新潟県魚沼市で)
R5.8.12 日本農業新聞掲載記事
JA北魚沼