【新潟・みなみ魚沼】JAみなみ魚沼管内で、「八色西瓜(すいか)」の出荷が本格化している。JAは水稲と園芸の複合営農を進めており、「八色西瓜」は園芸品目の一つ。2023年産の出荷ピークは8月上旬で、8月下旬までに2900トンを出荷し、販売高5億円を目指す。
「八色西瓜」はしゃりっとした食感と強い甘味が特徴。県内外のスーパーで販売され、贈答用にも好評だ。
目標達成への施策は主に、「密植栽培による出荷期間の延長」と「小売り宅配サービスの導入」だ。
今年から定植時期をずらすことで数量を確保して出荷時期を延ばし、市場の需要に応える試みを始めた。
また、ヤマト運輸の送り状発行システム「B2クラウド」を導入し、宅配サービスを開始。生産者が個別に発送する負担を軽減する。
八色西瓜生産組合は7月中旬、南魚沼市の大和西瓜選果場で出荷説明会を開いた。組合の部会員や県内外の主要卸売市場の担当者ら約100人が参加。出荷規格や出荷方法を確認した。
今年は雨の影響で病気の発生が懸念される。南魚沼農業普及指導センターの担当者は「防除を第一に考え、徹底してほしい」と指導した。同生産組合の上村育弘組合長は「徹底した管理を行い、一玉でも多く出荷してほしい」と呼びかけた。
試し割りを行ったところ、食感が良く、中心糖度は平均13・8と甘さも十分だった。
・「八色っ娘」市場で好機
【新潟・みなみ魚沼】JAみなみ魚沼の八色西瓜生産組合は7月上旬、小玉スイカ「八色っ娘」の目合わせ会を開いた。「八色っ娘」は甘くしゃりっとした食感が特徴で、2006年に商標登録した小玉ブランド。品質管理を徹底しており、市場評価は高い。8月にかけて10万玉を出荷する予定。
4月から好天で気温の高い日が続いたため、定植後の生育はおおむね順調に推移。圃場(ほじょう)管理では、排水対策と病害虫防除が重要だ。
南魚沼市のJA浦佐支店で開いた目合わせ会には、生産者や市場関係者ら約60人が集まった。
市場関係者は「市場では小玉が品薄状態にあり、八色っ娘はタイミングよく販売できるのではないか。このチャンスを確実に捉え、生産者と一体で販売したい」と話した。
試し割りをしたところ、中心糖度は平均13。試食した市場関係者らは「しゃりっとして甘さも十分」と評価した。
写真説明=試食して出来栄えを確認する生産者ら(新潟県南魚沼市で)
R5.7.29 日本農業新聞掲載記事
JAみなみ魚沼