・効果的な利用法提供 新潟・JA北魚沼
新潟県JA北魚沼管内では、働き手確保に向け、1日農業バイトアプリ「daywork(デイワーク)」の普及を進めている。普及を始めた昨年は法人を含む4件の農家が利用し、94回のマッチングが成立。今年は4件の農家が新たに登録した。
魚沼市堀之内地区でユリ切り花を1ヘクタール、促成山菜を60アールで栽培する渡辺強さん(46)も活用。「このアプリのおかげで非常に助かっている。今年だけでも20回近く、アルバイトに来てくれている。最初は教えるのが大変かと思ったが、始めてみると全く苦にならない」と話す。
JA管内は魚沼産米やユリ切り花、促成山菜など栽培品目はさまざまだが、農業者の高齢化や人口減少により働き手の確保が大きな課題だ。
JAはこれまでも、働き手の確保に努めてきたが、アプリを導入したことで、魚沼市内外からアルバイト希望者が集まるようになった。特に土・日曜日は求人を出せばすぐマッチングするようになっている。
6月中旬に渡辺さんの圃場(ほじょう)で作業をした女性は、市外の会社員。アプリを活用し、さまざまな生産者の所でアルバイトをしている。渡辺さんの所で働いたのも初めてではないという。「今日が初めてという作業でも、丁寧に教えてもらえるのでありがたい。普段農業と縁がない仕事をしているので、とても楽しく息抜きにもなる。これからもアプリを活用したい」と笑顔を見せた。
アプリの導入を進めるJA営農企画課の小林和広課長補佐は「空いた時間に手軽に利用できるこのアプリは、働き方が多様化する現代では働き手確保の有効な手段だ。農家が必要な時に必要なだけ働き手を確保できる仕組みは魅力的。今後も、アプリの効果的な利用方法を農家に提供したい」と話した。(新潟・北魚沼)
写真説明=アルバイトの女性にユリの作業を説明する渡辺さん(新潟県魚沼市で)
R5.7.27 日本農業新聞掲載記事
JA北魚沼