新潟県魚沼市広瀬地区で、台湾から訪れた観光客21人が田植えを体験した。日本の米や魚沼地域に興味を持ってもらうため、4泊5日のツアーに組み込まれたイベント。参加者は、秋にも同じ水田で稲刈りを体験する予定だ。
希望者は会費を支払い、オーナーになることも可能。今回は17人から申請があった。オーナーになると、収穫した米から1口当たり10キロが送られる。
ツアーは十日町市の旅行サービス会社、ライメックス十日町が企画。田植え体験は、「魚沼産コシヒカリ」の販売会社(株)越里が担当した。
台湾には独自の贈答文化があり、希少な物を人に贈ることを大切に考えているという。その文化に注目し、対象者を台湾に絞って募集した。
参加したリ・ウェンウェンさんは「四季それぞれの景観が美しいこの場所で、貴重な体験ができたのがうれしい。米が届いたら、体験の話も交えながら知人にプレゼントする予定。とても楽しみ」と笑顔を見せた。
(株)越里は、今後も台湾で米などを販売する予定。社長の阿部薫さん(34)は「魚沼地域に興味を持ってもらい、訪れるきっかけになればと思う」と期待した。(新潟・北魚沼)
写真説明=田植えを体験する台湾の観光客(新潟県魚沼市)
R5.6.23 日本農業新聞掲載記事
JA北魚沼