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「雪ん子えのき」親子で継承 新潟県長岡市川口地区田麦山きのこセンター 内山洋一さん・拓郎さん

 新潟県JA北魚沼管内の長岡市川口地区では、三つの法人がエノキタケを生産している。「雪ん子えのき」が商品名で、歯応えのある締まった軸が特徴だ。農事組合法人田麦山きのこセンターは、生産法人の一つ。理事を努める内山洋一さん(61)が、息子の拓郎さん(30)に管理技術を伝え、生産をつないでいる。

・毎日しっかり管理 年間通しおいしく

 同法人は1983年に設立。内山さん家族を含め、15人で作業をしている。エノキタケは口径78ミリの瓶で1株ずつ栽培し、年間約640トンを出荷。多い時は日量約6400株を収穫する。

 拓郎さんは5年ほど前に就農。さまざまな職種を経て、両親が経営する同法人に入社した。「作業工程や毎日の管理は神経を使う箇所が多く大変だが、地元の空気の中で働けるのが自分に一番合っていると感じる」と話す。

 成長したエノキタケに目をやり、「適当に管理をすると、それなりのものしかできない。毎日しっかり管理をした結果、自信の持てる品物ができたときにやりがいを感じる」と笑顔を見せる。

 洋一さんと拓郎さんは、28ある生育室を部屋番号の奇数と偶数で分担して管理をする。洋一さんは「自分のやり方を息子に見て覚えてもらうためにこの方法を選んだ。しかし、自分も息子の管理方法が発見につながり、互いに刺激になっている」と、効果を語る。

 拓郎さんは「今後はより多くの人に雪ん子えのきを食べてもらいたい。冬の鍋の具材としての印象が強いが、国産で無農薬、年間を通しておいしく食べられる点をPRしたい」と話した。(新潟・北魚沼)

写真説明=エノキタケの生育について話す拓郎さん(左)と洋一さん(新潟県長岡市で)

R5.5.11 日本農業新聞掲載記事

JA北魚沼

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