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規模拡大へ水稲直播開始 カルパー種子導入支援 JAえちご中越 さんとう地区

 【えちご中越】水稲直播(ちょくは)の拡大に取り組むJAえちご中越のさんとう地区で1日、直播作業が始まった。2023年度は22年度比1増の18法人と、同2増の個人17人が取り組む。

 当日は長岡市の竹内正彦さん(58)の水田で初めて直播した。家族の手伝いを得ながら水稲28ヘクタールを作付けする中、近年、育苗や田植えの負担が増えたため導入した。ドローンと直播機で、カルパー(酸素発生剤)をコーティングした種もみをまく。面積の1割弱を直播に切り替える。

 ドローン直播は研修も兼ねて、県外の専門業者に依頼した。10アール約2分で播種が進み、何度か種子を足しながら、75アールをあっという間に作業した。竹内さんは「まずは無事に出芽してほしい」と順調な生育に期待を込めた。

 竹内さんは地元測量会社と協力し、センシング技術を活用した生育診断と可変施肥にも取り組む。

 さんとう地区では急速な農地集積で、育苗の負担増や、刈り取りが一時期に集中する「

コシヒカリ」の作付け減が起きている。課題に対応するため「コシヒカリ」に適した直播手法のカルパー種子直播栽培の導入を支援している。22年から新規に取り組む担い手を対象に直播機を2年間無償で貸し出しており、今年も継続する。栽培面では技術指導などで万全の体制を目指す。

 同JAさんとう営農センター農政企画課の籏鉾毅課長は「まずはチャレンジしてほしい。省力化とコスト削減、安定した品質・収量の確保で担い手の経営安定や規模拡大を可能にしたい」と話す。

写真説明=ドローンによる直播を見守る竹内さん(中)(新潟県長岡市で)

R5.5.7 日本農業新聞掲載記事

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