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23年産米 V字回復へ 緊急集会で意識統一 JA越後さんとう

 JA越後さんとう営農部は11月下旬、2022年産主食用米1等級比率の低迷を受け、生産者らと「越後さんとう産米品質回復に向けた緊急集会」を長岡市で開いた。23年産米のV字回復に向けて意識を統一し、スタートを切った。

 生産者や関係者ら約150人が出席。JA経営管理委員会の奈良場義夫会長は「目標とする主食用米1等級比率90%に今年も届かず残念だ。実需者はJA越後さんとうの米に大きな期待を寄せている。次年度への課題と対策を共有し、23年産米のV字回復につなげたい。生産者に一層の努力をお願いするとともに、JAも最大限支援していく」と訴えた。

 JA全農にいがた米穀部の石田友信課長と、長岡地域振興局農林振興部の吉川和代副部長は、全国や県内、長岡地域の22年産米の情勢や生育調査について講演した。

 JA営農部の高橋友行技術指導統括は、22年産米の生産実績と次年度対策を説明。「今年は主食用米の1等級比率で、『コシヒカリ』が10%以下のところから90%超までなど地域で大きな格差があった。品質低下の主な原因は高温だが、分析で地力の低さも品質低下に拍車をかけている」と指摘。「異常気象は作期分散だけでは対応が難しい。JAでも支援するので、今後一層土づくりに力を入れてほしい」と呼びかけた。

 JAは昨年から、直播(ちょくは)栽培も進めている。高橋統括は「直播米は多いところで10アール当たり490キロ収穫でき、1等米比率も95%以上となった。農地集約では省力化に大きく貢献できる」と、利点を説明した。

 長岡市寺泊地区の田辺与一さんは「土づくりの大切さを改めて認識した。力を入れたいので次年度対策を具体的に示してほしい。JA合併へ向け、地区営農センターや営農指導体制の強化に期待する」と話していた。

 

生産者に力強く語りかける奈良場会長(新潟県長岡市で)

R4.12.2日本農業新聞掲載
JA越後さんとう

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