JA新潟市とよさか果樹振興組合(新潟市北区)の武田武盛副組合長は、樹木医の資格取得を目指す学生の果樹栽培管理実習を受け入れている。今年は6人が、梨の授粉から収穫、剪定(せんてい)までを体験する。前年に続き、受け入れは2回目。今回は6月下旬に、梨「新興」の仕上げ摘果作業をした。学校法人キャリアテクニカ学園日本自然環境専門学校の実習。梨の木を年間通して管理することで、樹木医になるための経験を積むのが目的だ。
樹木医は樹木の調査や研究、診断、治療にだけでなく、公園緑地の計画や設計を通して樹木の保護や育成、管理、樹木に関する普及や指導もする。樹木の状態を科学的に分析し、病虫害や倒木・枯死を予防するという農家とも関係の深い専門資格だ。
この日、学生は残す梨の実を見極めながら、梨の木15本の摘果作業をこなした。
同校環境園芸緑地科2年の池田彬人さん(20)は「仕上げ摘果は売り物になる実を残す大事な作業なので、一つ一つ確認しながら作業をした。実習の経験は将来の力になると感じている」と語った。
武田副組合長は「実習で木を見て、触れてさまざまな経験をし、将来の役に立てばありがたい。立派な樹木医になり、農家にも知識を還元してもらいたい」とエールを送った。
梨の摘果作業をする池田さん(左)(新潟市)
R4.7.5日本農業新聞掲載記事
JA新潟市