【えちご中越】JAえちご中越は、「HACCPの考えを取り入れた衛生管理・食品表示」講習会を長岡市で開いた。直売所での適正な衛生管理や食品表示の重要性を理解し、食の安全・安心へ意識を高めるのが目的。同JAの農産物直売所5店舗の出荷者や職員ら34人が参加し、危害分析重要管理点(HACCP)を運用した衛生管理の手法を学んだ。
講師は、県央研究所の担当者が務めた。新潟県食品の指導基準から安全性を担保できる一般細菌数の検査基準を解説。食品期限表示の設定は、食品の特性に十分配慮した上で、客観的な指標に基づいて期限を設定する必要があると強調した。
食中毒の60%が飲食店で発生している事例を挙げ、衛生管理計画を作成して実施、記録するといった衛生管理の「見える化」の重要性を訴えた。
参加者は「消費、賞味期限の設定で、食品に含まれる細菌数の適合基準の根拠は何か」「微生物検査はどのような方法で行うのか」などと質問していた。
JA直売交流課の風間智佳子さんは「直売所は農産物や加工品を扱うため、衛生管理の手法やリスク管理を慎重にしなければならない。消費者の安全と信頼を守るため、HACCPの考え方に基づいた出荷者への指導を徹底したい」と話した。
写真説明=講義を受ける直売所出荷者ら(新潟県長岡市で)
R6.8.2 日本農業新聞掲載記事
JAえちご中越