【新潟・みなみ魚沼】「南魚沼産コシヒカリ」と、「紀州みなべ産南高梅」という二大トップブランドによるギフト商品が誕生した。商品名は「つぶ傑(すぐり)」。米も梅も、一つ一つの粒が傑れているという意味を込めた。JAみなみ魚沼と、和歌山県みなべ町に本社を置くトノハタが共同で開発。両者のオンラインショップで6月から、先行予約の受け付けをしている。
「南魚沼産コシヒカリ」の精米を真空包装にし、食味が長持ちする工夫をしている。梅干しは最高級A品の梅を使い、しそ味とはちみつ味の2種類をセットにした。塩分濃度は3%と減塩で、贈りやすい商品に仕上げた。
販売数は限定1000セット。商品の発送は、2024年産米を収穫した後の10月を予定。梅も24年産梅干し加工が完了するため、セットで届ける。
コラボ企画には、南魚沼市とみなべ町が2016年に締結した「日本の食文化推進連携協定」が背景にある。それぞれの普及に関する条例がすでにあり、両ブランドの組み合わせで日本の食文化の良さを発信しようというのが目的だ。協定締結後は首都圏での販売促進を共同でしたり、小・中学校などへそれぞれのブランド品を贈り合ったりと交流を続けてきた。
商品開発は、JAみなみ魚沼の中堅職員が事業改善提案をする「次世代プロジェクト」が立案。新たな販路獲得と認知度向上を目的に、深い結び付きがあるみなべ町に着目し、提案を実践に移した。
みなべ町梅課からの紹介で22年、トノハタとマッチングに成功。オンラインで定期的に企画を練って、両者が「つぶ傑」の特設サイト制作や、化粧箱のデザインなどを進めた。
立案者のJAみなみ魚沼特産販売課、上村敬太郎さんは「企画が形になり、予約受け付けを始められたのが感慨深い。今後は販売の段階に移るので、PRに力を入れたい」と意気込みを語った。
トノハタセールスマーケティング室の井垣友希さんは「心躍るギフトを届けたいという思いを形にできた。和食を代表するご飯と梅干しのおいしさを多くの人に知ってほしい」と期待を込めた。
写真説明=商品をアピールする上村さん(新潟県南魚沼市で)
R6.7.21 日本農業新聞掲載記事
JAみなみ魚沼