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もち米 高品質さらに 病害防除 徹底求める
JAえちご中越・さんとう地区部会検討会

 【えちご中越】JAえちご中越のさんとう地区契約栽培もち米生産者部会は12月下旬、2023年度反省検討会を長岡市で開いた。部会は23年産もち米のJA出荷量のうち6割を生産し、「わたぼうし」「こがねもち」「ゆきみらい」の3品種を栽培。23年産を振り返り、24年産の高品質もち米生産に向けて意識を統一した。

 部会員や地元実需の岩塚製菓、越後しらたま本舗、関係機関、JAの担当者ら71人が出席した。

 長岡農業普及指導センターの中嶋健一専門普及指導員が、米の品質と作柄の概況を説明。地区のもち米1等比率は「わたぼうし」71%、「こがねもち」27・2%、「ゆきみらい」13・6%で、特に「ゆきみらい」が昨年を大幅に下回った。

 格落ちの主な要因は、夏の異常高温と無降雨による除青未熟粒だが、病害粒も目立った。「ゆきみらい」で一部発生したイネ墨黒穂病は、梅雨明け前に降水量が多く発生しやすい状況だった。栽培3年目で、薬剤散布の不徹底を招いたとみられる。同病が発生しやすい「わたぼうし」は、薬剤による防除を徹底できていたことから、次年度も対策の徹底を求めた。

 JAさんとう営農センター農政企画課の丸山俊祐さんは、生育実績について報告。品種、時期別の草丈や茎数、葉数、葉色について、23年度産と過去5年平均をグラフで比較。地区内の高品質生産者の栽培状況も紹介した。JA米穀課の米持貴幸課長補佐は「厳しい気象条件下で、さんとう地区のもち米の集荷数量は契約比107%を超え、県内作況が95の中、大きな数字を積み上げられた。出荷結集への協力に感謝したい」と述べた。

 岩塚製菓の小林晴仁取締役は「1等比率を回復し、県内一の産地を目指して頑張ってほしい」と激励した。

 

写真説明=報告へ耳を傾ける実需者、生産者ら(新潟県長岡市で)

R6.1.17 日本農業新聞掲載記事

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