就農希望者に産地ツアー/新潟県/佐渡市で初開催
2017.10.30
新規就農者を確保しようと、新潟県は21、22の両日、佐渡市羽茂で「農業体験・見学ツアー」を開いた。首都圏の就農希望者4人が参加。地域特産の「おけさ柿」の収穫・箱詰めを体験し、先輩新規就農者と交流。地元の受け入れ体制や支援策を聞き、就農に向けて意識を高めた。同市では初めての開催で、JA羽茂と羽茂農業振興公社が協力した。
公社が受託する柿園地では、指導員の指導を受けながら、「おけさ柿」の収穫と選別、箱詰めを体験した。参加者は「大変な作業だが楽しかった」「柿の重さを実感した」などと話していた。選果場を見学し、公社の事業や就農研修受け入れ体制、定住・新規就農支援策を学んだ。
また、先輩就農者との交流では、柿とアスパラガスの複合経営を営む清水一繁さんと意見を交わした。東京都出身の清水さんは、2013年の農業体験から、公社での農業研修を経て、16年に独立就農するまでの経緯を説明。「積極的に地域との関わりを持って頑張っている。身一つでも何とかなるのが島の暮らし」と報告した。
県経営普及課の皆川律子副参事は「生産現場での研修を通じて、生活イメージや農業生産の実感を受け止めて記憶に留め、就農を検討してもらいたい」と研修成果に期待していた。
雨の中で柿を収穫するツアーの参加者